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色彩の向こう側に

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いやあ、なんというか、一日で究極の芸術にいくつも触れてしまったような。今日は昼過ぎまで働いていて、その後にスーツ姿のまま前から行こう行こうと思って行っていなかった、竹橋の国立近代美術館のJackson Pollock展を観に行ってきました。 本当、実に素晴らしかった。ポロックというとアクション・ペインティングなイメージが強いですが、今回の展覧会は初期作も結構置いてあってなかなか新鮮。なんか初期はFrancis Baconみたいな配色や筆致に感じた時期もあったりして。「インディアンレッドの地の壁画」と「Number 11,1951」がそれぞれ隣の部屋にあるのが見えたときは、背筋にゾゾゾと震えが走り。そらGreenbergも激賞するわっつーハナシですわ。そしてゴヤとかもそうですけれど、いろんな芸術家が最後に辿り着くのはなぜ「黒」なのか、とかいろいろと考えておりました。 ポロックを見て何となく昂っちゃった私は、その足で丸の内の永楽ビルにあるBetjeman & BartonでEden Roseの紅茶をテイクアウトしたり新丸ビルのSanta Maria Novellaで薔薇の香りのする石鹸を買ったりしながら(薔薇の香りが好きなのです)歩いて有楽町イトシア内にあるヒューマントラストシネマ有楽町へ。 そしてチョコレートなぞをつまみつつ、まったりと「Pina 3D ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」を観たりして。強烈な絵画を観てから、究極の紅茶に究極の石鹸、さらにはピナ・バウシュの3D映画。なんと贅沢なことでしょう。映画はサイコーでした。3Dメガネレンタル代を込みで2200円もしましたが、内容からすれば満足です。お客さんもほぼ満席ぐらい、ピナ・バウシュ自身は2006年に国立劇場で一回見たきりで、そのときの演目「カフェ・ミュラー」に「春の祭典」等々が3Dで観られるというだけでも感涙ですが、いや、やっぱりヴェンダースは映画監督として本当にすごいですね。美麗な舞踏が初めから終わりまでひたすら続く。とても素敵でした。あと音楽がまた心地良くて。Caetano Velosoとかね。ピナさんてば、舞踏はもちろんのこと音楽の美というものも完璧に知り尽くしている人だと思いました。無論、ヴェンダースの音楽センスもあっての