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Valtari

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夜の帳の降りた激しい雨の音が響き渡る中目黒を、Sigur Rósの新譜をiPodに入れてヘッドホンで聴きながら歩いていたら「嗚呼、この世は終わるのだなあ」という気分になりました。渋谷のクラブで夜明けまでゴリゴリのテクノを聞き倒した帰りに「チカラめし」に入って、隣のいかにも渋谷によく居るよーなパッサパサの茶髪の二十歳ぐらいの少女2人組からその擦れた声に乗せて、もう本当に心の底から「くだらないなあ」と思えるようなアホな会話が聞こえてきた時のあの退廃感に満ち満ちた空気にも似た。いや、明日も変わらず仕事っすけど。 ちょっと初期の雰囲気に戻ったかな。希望の歌を歌っているのだけれど、相変わらず実際はどこまでも絶望しているように聴こえる。少なくとも私には。いつもながらなんか彼らの音楽はちょっと強烈過ぎるというか、深いところまで入り込み過ぎているというか。 フランスとかドイツとかギリシアの哲学に触れてみて思ったのだけれど、あまり本質的なことに突っ込み過ぎるというのは、果たして良いことなのかどうか。強烈な芸術や思想というものは人の人生をも変えてしまう力を秘めていて、それは良い方にも、また少なからず悪い方にも作用する。Sigur Rósのために人生過った人間って結構居るのではないだろうか、そんな思いに時々駆られたりして。 そこまでは行かなくとも、彼らの音楽が好き過ぎてわざわざアイスランドまで行ってきてしまった女の子が知り合いに2人ぐらいいましたし。なんかAKBとかジャニーズみたいなただ消費されるだけの実の無いものって世の中に流通させるものとしては、それはそれで健全なのかもしれません。実際に、並の頭の人間が西洋哲学などに入り込み過ぎると、本当に精神が壊れてしまいますので御注意あれ。(もっとも東洋哲学はもっと深いとの噂。) http://www.sigur-ros.co.uk/valtari/

Domaine Marcel Richaud

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美しいロゼ。濃過ぎず、薄過ぎず。芯はあるけどそこまで主張してこない。上品にして華麗。 いくつか造り方はあるのだけれど、ロゼというのは基本的に赤ワインを作る際にできる副産物なので(濃い赤を作ろうと思ったら果皮と触れる方が当然濃くなりますよね? なので果汁の部分を先にある程度抜いてしまうわけです。それがロゼ)値段も安く、合わせるものも選ばない。ちなみに骨付きの羊を焼いたのとか、相性抜群。サラダもいい。でもま、この造り手のロゼは私も初めて見掛けたぐらいですから、生産量は極少でしょうな。わりとキンキンに冷やしていい感じです。