Loveless


よく晴れた日曜日の昼下がり、紅茶と一緒にGranny Smithのヨーグルト&紅玉アップルパイを食したりする。実に平和でいい。


そして先日ようやくリマスターが出たMy Bloody Valentine「Loveless」を流しつつ、愛の歌はこれほどまでに世の中に溢れているというのにそれらの多くはあっという間に朽ちて跡形もなく消え去ってしまうのに対して、愛のないことを奏でる歌は20年経っても30年経ってもまるで古びないというのも、実に皮肉なことであるなあと思ったりする。やはりこれは紛れもない歴史的傑作。苗場で見ておいて良かった。

右上は今月出たRufus Wainwrightの新作「Out of the game」。ジャケットで彼の持っている杖はAlexander McQueenのものですね。すごく似合う。母親が亡くなったことがモロに影響したピアノ弾き語りの前作とは打って変わり、いつものポップなルーファス。とはいえ今作のプロデューサーはMark Ronson、表向きはポップながらも凄まじい才能と才能の鬩ぎ合いが見え隠れする。というわけで出来としては当然文句の付けようのない出来ではあるのだけれど、なんかちょっとエグ味というか、毒気が足りないような気もする。すごくリラックスして聞けるし、ずっと聞き続けるとは思うんですけども。


ルーファスの真髄ってこういう複雑にして天衣無縫なメロディ展開にあると思うのだけれど、それがどうも今回は薄いのかな。彼に関しては基礎となる水準が高過ぎるのでそれ以上を求めてしまうのは仕方ないところではあるけども、最早異次元を提示されないと納得ができない。しかしなんか少し前にLeonard Cohenの娘がルーファスの子供を生んだとのことですが、これまたものすごい組み合わせ。一体どんな子供になるのやら。末恐ろしいことです。

Granny Smith

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